さわだメモ

メモ書き

野球って球場で観るよりテレビで観た方が絶対楽しいよね

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最近プロ野球の観客動員数がすごい。

僕も年に1回か2回は京セラドームか甲子園で観戦しているけど、観客の多さにはいつも驚かされる。甲子園での巨人阪神戦が混むのはまあわかるが、京セラドームでの「オリックス対ロッテ」みたいな誰も結果を気にしないようなカードでもそれなりに客が入っているのだ。

でも、球場で観戦するたびに僕が思うのは「生観戦最高だあ!」ではなくて、「野球は自宅でみるに限るなあ」という何とも残念な感想だ。だから、球場に詰めかける大勢の観客をみると「自宅で見た方が楽しいのに何でみんな高いお金を払って球場に足を運ぶのかな?」と自分のことは棚にあげて不思議に思う。
 
誤解しないでもらいたくないのは、僕は決して野球が嫌いなわけではない。むしろ大好きだ。小学5年生の頃に松井秀喜に魅せられて巨人ファンになってから今日にいたるまで、野球はずっと一番好きなスポーツであり続けている。

そんな僕が声が言いたいのは「野球は球場で観戦するよりもテレビ(あるいはネット中継)の方がより楽しめる」ということだ。

僕は何も全てのスポーツに対して、現地で観戦するよりもテレビで観戦した方が楽しめるとは言っているわけではない。例えばサッカーはテレビでみるよりもスタジアムで観戦した方が僕は楽しめる。野球とサッカー以外のスポーツを現地で観戦したことはないのだけれど、おそらく野球以外のほとんどのチームスポーツは現地で観戦した方が楽しいのではないかなと予想している。

ではなぜ野球はチームスポーツにも関わらず、現地で観戦するよりもテレビで観戦した方が楽しいと感じるのだろうか。

野球の魅力

 
端的に言うと「テレビ観戦の方が野球の魅力を堪能できる」ということにつきる。

野球は言うまでもなく9人対9人のチームスポーツだが、野球が他のチームスポーツと大きく異なる点がある。それは選手18人全員が一斉に動くのではなく、投手対打者、1対1の勝負が繰り返されるというところだ。言わば、野球は個人対戦の積み重ねなのだ。そういった意味で、陸上や水泳のリレー競技に近いところがあるように思う。
 
別にこのこと自体は野球の欠点ではない。むしろ、僕はそれこそが野球の魅力だと思っている。1対1の勝負だからこそ、そこに泥臭い人間ドラマが生まれるのだ。
 
野球中継の優れているところは、その野球の魅力である「1対1の勝負」を綺麗に切り取ってみせてくれるところにある。球場観戦では、全体を俯瞰してみることになるので、(座る席にもよるが)一番の魅力である投手と打者の勝負が距離的、角度的によくみえない。投手の投げたボールがストライクかボールか判別することさえできないのだ。

球場は1対1の勝負を観戦するには大きすぎるのだ。極論を言うと、相撲や卓球を野球場で観戦しても臨場感を感じることはできないのと同じで、どこか物足りないのだ。

「投手と打者の勝負」に次ぐ野球の魅力は「守備」だと思うが、それもやはりテレビ中継の方が優れている。球場では、速く小さいボールの行方を追いきれないこともあるし、選手も遠くて細かいプレーまでみることができない。僕の目がとりわけ悪いということもあるけれど、球場は大きすぎて見たいものが小さすぎるのだ。
 
こんなことを言っていると、野球ファンの中には次のように反論する人もいるかもしれない。「球場では打者ごとに変わる選手の守備位置とか、守備のときのボールに触っていない選手の動きがよくわかる」と。

まあ、これは間違いではないと思うが、こんなものは野球観戦するうえで超ニッチな嗜好だろう。アダルトビデオの冒頭のドラマシーンと同じで、ほとんどすべての人にとって、見る価値のない部分なのだ。
 

球場観戦は疲れるし危ない

テレビ観戦の方が、球場で観戦するよりも野球の魅力を堪能できることに加えて、球場観戦はとても疲れる。僕が現地に観戦に行ったとき、当然贔屓のチームの勝利を願ってはいるが、それ以上に心の中では「早く終わること」を願っている

2016年のプロ野球の平均試合時間は3時間15分
 (2016年 セ・パ公式戦 平均試合時間 | NPB.jp 日本野球機構

長すぎる・・・

映画だって、3時間もある作品はよほど面白くないと最後まで見通すことは苦痛だ。まして、野球は映画のようにドラマチックな展開ばかりではない。さらに悪いことに球場の座席は映画とは比べ物にならないくらい狭くて居心地が悪い。
 
試合が終わったあとの、満員電車も地獄だ。何万人もの人間が試合終了と同時に帰路につくのだから、その混雑は通勤ラッシュの比ではない。最寄り駅に向かうまでの道のりで既にくたくたになり、満員電車にゆられて家に着いた頃には丸太のように疲れている。

また、野球を現地で観戦することは、他のスポーツと比べ危険も大きい。客席に飛び込むファールボールやホームランボールが直撃するリスクは避けられない。だから、僕は野球観戦中、常に少し緊張している。
 

これからの野球観戦

個人的には、近年球場に人が押し寄せているのは言わば「球場バブル」であり、すぐに下火になるのではないかなと思っている。「応援したい」「騒ぎたい」といった需要は一定あると思うが、「野球観戦を楽しみたい」人は球場に足を運ばなくなると思うからだ。

といっても、近年はテレビ中継も減っているので現地で見るしかない人もいるだろう。そういう人のためにも、今後はMLBのようにネット配信がもっと活発化すればいいなあと思っている。野球好きは大抵の場合データ好きだ。ネット配信はデータ好きとの相性がいい。ネットで中継をみながら、自分のタイミングで各選手の過去の成績や経歴、さらにコース別打率や配球傾向などあらゆる情報に即アクセスできたら楽しいだろうなあと思う。

そう考えると「球場バブル」がはじけるのはネット中継がもっと整備されてからかもしれない。

以上